慣用句やことわざに続いて、もうひとつ得点源にしたいのが四字熟語です。
四字熟語は「知っていれば解ける、知らなければ解けない」というシンプルな分野です。読解力の波に左右されず、覚えた分だけ確実に点数になる。しかも、読解文の中に四字熟語が出てきたとき、意味がわかるかどうかで文章全体の理解度も変わってきます。
今回は、中学入試でよく出る四字熟語の傾向と、効率的な覚え方をお伝えします。
入試で四字熟語はどう出るか
四字熟語の出題パターンは主に3つあります。
①独立した知識問題として出る
「次の四字熟語の意味として正しいものを選びなさい」「空欄に漢字を入れて四字熟語を完成させなさい」といった形式です。正しく覚えていれば確実に取れます。
②読解文中に出てきて文脈理解に必要
本文中に「彼は試行錯誤を重ねた」と出てきたとき、「試行錯誤」の意味がわからなければ、その段落の内容理解に支障が出ます。
③記述で使えると表現が引き締まる
記述問題で「何度もやり方を変えながら取り組んだ」と書く代わりに「試行錯誤を重ねた」と書ければ、字数を節約しつつ的確に伝えられます。
カテゴリ別・よく出る四字熟語
四字熟語はバラバラに覚えるよりも、意味のグループごとにまとめて覚えると記憶に残りやすくなります。
努力・挑戦系
- 一生懸命:命がけで取り組むこと
- 試行錯誤:いろいろ試して失敗を重ねながら進むこと
- 七転八起:何度失敗してもくじけずに立ち上がること
- 粉骨砕身:力の限りを尽くして努力すること
心情・状態系
- 一喜一憂:状況が変わるたびに喜んだり心配したりすること
- 半信半疑:本当かどうか、信じきれない気持ち
- 意気消沈:やる気や元気をなくすこと
- 喜怒哀楽:人間が持つさまざまな感情
人間関係系
- 以心伝心:言葉にしなくても気持ちが通じ合うこと
- 一期一会:一度きりの出会いを大切にすること
- 切磋琢磨:互いに励まし合い、高め合うこと
物事の道理系
- 一石二鳥:ひとつの行動で二つの利益を得ること
- 本末転倒:大事なことと些末なことが逆になること
- 自画自賛:自分で自分をほめること
- 因果応報:良い行いには良い結果が、悪い行いには悪い結果が返ってくること
効率的な覚え方
漢字の意味から推測する
四字熟語の大きな特徴は、漢字の意味がわかれば全体の意味が推測できるものが多いということです。
たとえば「一石二鳥」。石が1つ、鳥が2羽。1つの石で2羽の鳥を捕まえる、だから「ひとつのことで二つの利益を得る」。こうやって漢字を分解して意味を考える習慣をつけると、初めて見る四字熟語でもある程度推測できるようになります。
反対の意味をセットで覚える
反対の意味を持つ四字熟語をペアにすると、記憶に残りやすくなります。
- 自画自賛(自分をほめる) ↔ 自暴自棄(やけになって投げ出す)
- 意気揚々(元気いっぱい) ↔ 意気消沈(元気をなくす)
- 一心不乱(集中している) ↔ 右往左往(あわてて落ち着かない)
親子で「今日の四字熟語」を1日1つ
毎日1つ、四字熟語を話題にするだけで、数か月で相当な数に触れられます。朝食のときや車の中で「今日の四字熟語は『試行錯誤』。意味は?」とクイズ形式にすると、ゲーム感覚で続けやすいです。
間違えやすい四字熟語
入試で特に注意したいのが、書き間違いです。意味はわかっているのに漢字を間違えて不正解になるケースがよくあります。
- ✕「危機一発」 → ○「危機一髪」(髪の毛一本の差、という意味)
- ✕「絶対絶命」 → ○「絶体絶命」(体も命も絶える、という意味)
- ✕「異句同音」 → ○「異口同音」(違う口から同じ声、という意味)
意味と漢字の関係を理解していれば、こうした書き間違いは防げます。
まとめ
四字熟語は、覚えれば確実に取れるコスパの良い得点源です。
カテゴリごとにまとめて覚える、漢字の意味から推測する、反対の意味をペアにする。こうした工夫で効率よく身につけていきましょう。親子の日常会話に四字熟語を取り入れるだけでも、自然と知識は増えていきます。
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