「答えは本文に書いてあるのに、見つけられない」。抜き出し問題で悔しい思いをしたことのあるお子さんは多いのではないでしょうか。
抜き出し問題は、記述問題と違って自分で文章を作る必要がありません。答えは100%本文の中にある。それなのに正答率が意外と低いのは、「探し方」を知らないからです。
逆に言えば、探し方のコツさえつかめば、抜き出し問題は最も安定して点が取れる設問タイプになります。今回は、そのコツを具体的にお伝えします。
抜き出し問題が難しいと感じる理由
抜き出し問題で子供がつまずくパターンは、大きく3つあります。
①どこを探せばいいかわからない。本文全体をなんとなく見返して、それらしい箇所を探してしまう。結果、時間がかかるうえに見つからない。
②似たような箇所が複数あって迷う。本文中に答えの候補がいくつか見つかるけれど、どれが正解かわからない。
③字数が合わない。内容は合っているのに、指定された字数にぴったり収まる箇所が見つからない。
これらはすべて、「探し方の手順」を持っていないことが原因です。
探し方の3つのコツ
コツ①:設問のキーワードから探す
抜き出し問題を解くとき、最初にやるべきことは設問の中からキーワードを見つけることです。
たとえば「筆者が『自然の力』について述べている部分から〜を抜き出しなさい」という設問なら、「自然の力」がキーワードになります。本文の中で「自然の力」という言葉、あるいはそれに近い表現が使われている箇所をまず探す。これだけで探す範囲がぐっと絞れます。
注意したいのは、設問と本文でまったく同じ言葉が使われているとは限らないということです。「自然の力」が本文では「自然が持つエネルギー」や「自然のはたらき」と言い換えられていることもあります。同じ意味の表現がないかという視点で探しましょう。
コツ②:傍線部の近くだけでなく、段落のまとまりで探す
抜き出し問題では、傍線部のすぐ近くに答えがあるとは限りません。
もちろん、まずは傍線部のある段落を確認するのが基本です。しかし見つからない場合は、その段落と同じ話題を扱っている段落に目を広げましょう。
文章の構造を意識して、「この段落とつながりのある段落はどこか」を考えることが大切です。論説文なら同じ主張を別の角度から述べている段落、物語文なら同じ場面の続きの段落に答えがあることが多いです。
コツ③:字数指定をフル活用する
字数指定がある問題は、実はヒントをもらっているようなものです。
「15字で抜き出しなさい」と指定されていれば、答えは15字ぴったりの表現です。候補が複数あっても、字数が合うものに絞れば正解にたどり着けます。
字数を数えるときの注意点は、句読点やかぎかっこも1字に数えるということです。「〜である。」の「。」も含めて数えます。ここを間違えると、内容は合っているのに不正解になってしまいます。
字数指定がない場合は、解答欄の大きさからおおよその字数を推測しましょう。
よくあるミスと対策
ミス①:1文字多い・少ないで不正解
抜き出し問題は一字一句正確でなければ点がもらえません。「〜こと」で終わるのか「〜ということ」で終わるのか、範囲を慎重に確認しましょう。書き終わったら必ず字数を数え直すクセをつけることが大切です。
ミス②:設問の条件を見落とす
「本文の前半から」「第三段落から」といった条件がついていることがあります。内容的に正しくても、指定された範囲外から抜き出してしまえば不正解です。設問は最後まで丁寧に読みましょう。
ミス③:探すのに時間をかけすぎる
抜き出し問題に5分以上かけてしまうと、他の問題に使える時間がなくなります。2〜3分探して見つからなければ一旦飛ばして、あとから戻ってくるのも立派な戦略です。
家庭での練習法
過去問の抜き出し問題だけを集めて特訓する
抜き出し問題は、数をこなすことで「探す感覚」が身につきます。過去問や問題集の中から抜き出し問題だけをピックアップして、集中的に練習するのが効果的です。
そのとき、ただ解くだけでなく「どうやって見つけたか」のプロセスを子供に説明させてみてください。「設問のこの言葉を手がかりにして、この段落で見つけた」と言語化できれば、探し方が定着します。
親が「どこに書いてあった?」と聞く習慣
テストや宿題の答え合わせのとき、正解・不正解だけでなく「その答え、本文のどこに書いてあった?」と聞いてみてください。
この問いかけは、抜き出し問題に限らず、すべての読解問題に通じる力を育てます。答えの根拠を本文から探す習慣がつけば、選択肢問題や記述問題の精度も上がっていきます。
まとめ
抜き出し問題は、「設問のキーワードから探す」「段落のまとまりで探す」「字数指定を活用する」の3つのコツで、確実に正答率が上がります。
答えは必ず本文にある。あとは見つけ方を知っているかどうかの差です。探し方を身につければ、抜き出し問題は得点源になります。
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