記述問題に「何か書けるようにはなった。でも満点が取れない」。そんな段階にいるお子さんは多いのではないでしょうか。
以前の記事で「記述問題が書けない子」への基本的な対策をお伝えしました。今回はその一歩先、「書けるけど満点が取れない子」が部分点を確実に取り、さらに満点に近づくための書き方についてお伝えします。
部分点が取れる子と取れない子の差
記述問題の採点は、多くの場合「要素ごとの加点方式」です。模範解答に含まれるべき要素が3つあれば、1つ書けていれば部分点、3つ全部書けていれば満点。
部分点が安定して取れる子は、「設問が何を求めているか」を正確に把握しています。一方、取れない子は設問をざっくり読んで、自分の言葉で自由に書いてしまう。方向は合っていても、求められている要素が抜けているのです。
部分点を確実に取る3つのルール
ルール①:設問の問いに正面から答える
「なぜですか」と聞かれたら「〜だから」で終わる。「どういうことですか」と聞かれたら「〜ということ」で終わる。
当たり前のようですが、これができていない答案は非常に多いです。設問を読んだら、まず文末の形を決めてから書き始める。これだけで、的外れな答えになるリスクが大幅に減ります。
ルール②:本文中の言葉を使う
記述問題の答えは、基本的に本文の中にあります。自分の言葉で大きく言い換えてしまうと、採点者に「本文を根拠にしていない」と判断される可能性があります。
もちろん丸写しではなく、設問に合わせて整理する必要はあります。しかし、キーワードは本文の言葉をそのまま使うのが安全です。「本文の言葉をベースに、設問の形に合わせて整える」という意識を持ちましょう。
ルール③:要素を漏らさない
配点が高い記述問題は、答えに複数の要素が求められています。
字数指定が長いほど、求められる要素は増えると考えてください。字数が短い問題なら1つの要素で済みますが、字数が長くなれば複数の要素を盛り込む必要があります。
字数指定を見たら、「この字数で答えるなら、要素は1つだけじゃ足りないかも」と考える癖をつけましょう。本文から複数の根拠を拾い上げているか、書く前に確認することが大切です。
要素の見つけ方
設問の条件を分解する
「主人公が最後に笑顔になった理由を、友人との関係の変化を踏まえて書きなさい」という設問なら、求められている要素は:
– 主人公が笑顔になった理由
– 友人との関係がどう変化したか
この2つの要素が両方入っていなければ、どんなに上手く書いても満点にはなりません。設問を読んだら、まず「何を聞かれているか」を分解する癖をつけましょう。
傍線部の前後を丁寧に読む
記述問題の答えの材料は、傍線部の前後にあることがほとんどです。特に「なぜですか」という問いの場合、傍線部より前に理由が書かれていることが多い。
傍線部だけを見て答えようとせず、その段落全体、場合によっては前後の段落まで読み返すことが大切です。
親ができる添削のコツ
記述問題の見直しは、子供一人では難しいものです。親が手伝えるポイントを紹介します。
模範解答と「要素」で比較する
模範解答を読んで、「この答えにはどんな要素が入っているか」を確認します。そして子供の答えと並べて、「この要素は入っている。でもこの要素が抜けている」と具体的に伝える。
「全然違う」と言うのではなく、「ここまでは合っている。あとこれが足りない」と伝えることで、子供は何をすればいいかがわかります。
「聞かれたことに答えているか」だけチェックする
内容の正しさを判断するのは親にとっても難しい場合があります。でも、「設問が聞いていることに答えているか」「文末が設問と合っているか」は、国語の専門知識がなくてもチェックできます。
まずはこの2点だけでも確認する習慣をつけてみてください。それだけでも子供の記述力は着実に伸びていきます。
まとめ
記述問題で部分点を確実に取るには、「設問に正面から答える」「本文の言葉を使う」「要素を漏らさない」の3つのルールを守ることです。
満点を取ろうとする必要はありません。まずは部分点を安定して取れるようになること。その積み重ねが、やがて満点につながります。
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