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テスト直しや宿題の丸つけで解説を開いたら、「本文○行目参照」「〜だから」の一行で終わっていた——。国語のテキストや過去問で、よくある場面のようです。答えそのものは載っていても、そこへたどり着くまでの途中の考え方が省かれている。子どもに「なんでこの答えになるの?」と聞かれて、解説を読み上げる以上のことができず困った、という声は多く聞かれます。学年が上がって教材の難度が上がるほど、解説はかえって簡素になっていく傾向もあるようです。
この記事では、その「省かれた途中」を生成AI(ChatGPTやClaudeなど)に埋めさせて、親は確認だけをする、という分担を紹介します。なお、記述問題の解説をゼロから作らせる使い方は、以前の記事(→AIに「解説」を作らせる5つのプロンプト)に書きました。今回はそれとは別の、「解説はあるが短すぎる」場合の使い方です。
先に立ち位置——AIは行間の下ごしらえまで
AIに任せられるのは、答えと本文のあいだをつなぐ説明の下書きを作ることまでです。その説明が正しいかどうかの判断は、本文と模範解答を手元に持っている親にしかできません。AIは本文にないことを、もっともらしく言い切ってしまうことがあるからです。「AIの説明をそのまま子どもに渡さない」を前提に読み進めてください。
プロンプトは2つ。使うのはどちらか1つで十分
① 解説の「途中」を補わせる
以下は中学受験国語の問題と、テキストの解説です。
解説で省かれている「途中の考え方」を、本文を根拠にしながら、
小学6年生に伝わる言葉で3ステップ以内で補ってください。
本文に書かれていないことを使う場合は「これは推測です」と明記してください。
【本文の該当部分】(前後の段落ごと貼る)
【問題】
【テキストの解説】
答えと本文のあいだの「なぜそう言えるのか」を、段階に分けて言葉にさせるプロンプトです。ステップ数を区切っておくと、長々とした説明が返ってくるのを防げます。
② 選択肢の「消える理由」を言わせる
以下の選択肢問題について、正解以外の選択肢がそれぞれ
「本文のどこと食い違うのか」を1つずつ示してください。
本文に根拠が見つからない場合は、無理に作らず「根拠が見つからない」と書いてください。
【本文の該当部分】
【問題と選択肢】
【正解】
解説には正解の理由しか書かれていないことが多く、「なぜウは違うのか」に答えられない場面で使えます(誤り選択肢の作られ方そのものは→まぎらわしい選択肢のワナ)。
親が確かめるのは1点だけ——「本文と食い違っていないか」
AIの出力を受け取ったら、確認するのは1点だけでかまいません。AIが根拠として挙げた箇所を、本文で読み直して、食い違いがないか。それだけです。1問あたり2〜3分ほどの作業になります。
逆に言うと、この2〜3分は省かないほうがよいようです。AIは、本文に存在しない記述を「○行目に書いてあります」と自信たっぷりに示してくることがあります。食い違いを見つけたら、その説明は捨てて、翌日に塾で先生に聞く方に回す——この割り切りが、AIとの現実的な付き合い方だと考えられます。
全部の問題にやらない——週1問で十分
この使い方を、全部の問題に広げる必要はありません。出番は、子どもが「解説を読んでもわからない」と言った問題だけ。週に1問あるかないか、という頻度で十分ですし、やらない週があってもかまいません。
タイミングとしては、子どもの就寝後にAIへの入力だけ済ませておき、翌朝の数分で本文と突き合わせる、という分け方が組み込みやすいようです。まとまった時間を新しく作るのではなく、「聞かれて答えられなかった問題だけ、寝た後の5分」くらいの構えが、長く続けるコツかもしれません。
まとめ——「わからない」を持ち越さない仕組み
- 解説の「省かれた途中」と「選択肢が消える理由」は、AIに下書きさせられる
- プロンプトは2つのうち、その場面に合う1つだけでよい
- 親の確認は1点だけ。AIの根拠を本文で読み直し、食い違ったら捨てる(2〜3分)
- 出番は「解説を読んでもわからない」と言われた問題だけ。週1問・やらない週OK
下書きはAIに任せて、親は本文との突き合わせ役に回る。「なんで?」に答えられない夜が少し減るだけでも、家庭学習の空気は変わってくるように思います。
