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算数の丸つけなら、「ここで計算ミスをしたんだな」と、間違えた場所がはっきり分かります。ところが国語は、答案を見ても“どこでつまずいたのか”が見えにくい。だから直しても、しばらくするとまた同じような間違いをしてしまう——そんなもどかしさを感じているご家庭は多いのではないでしょうか。
国語の間違いは、「正解を教える」だけではなかなか減りません。大切なのは、そのつまずきが「どの段階」で起きたのかを見つけることです。場所が分かれば、打つ手も変わってきます。
なぜ国語は「原因」が見えにくいのか
国語の答案には、子供がどう考えたかという思考の過程が残りません。残っているのは「結果」だけです。だから「×」だと分かっても、本文をそもそも読み違えていたのか、聞かれていることを取り違えたのか、それとも分かっていたのに書き方でずれたのか——どこでつまずいたのかが見えないのです。
ただ、手がかりがまったく無いわけではありません。答案を消しゴムで消した跡や、問題文・本文に引いた線や書き込みが残っていれば、子供がどこで迷ったか、どこに注目して読んでいたかを、ある程度たどることができます。丸つけのときは、答えだけでなく、そうした“途中の跡”にも目を向けてみてください。
そして、つまずいた段階が違えば、必要な対策はまったく変わります。読み違いが原因の子に「書き方」を直させても、かみ合いません。だからこそ、まず「どこでつまずいたか」を切り分けることが出発点になります。
つまずきは3つの段階のどこかで起きる
国語の間違いは、大きく次の3つの段階のどこかで起きていることが多いようです。
段階①:読む(本文を読み取れていたか)
そもそも本文の内容を取り違えていないか、という段階です。登場人物の関係や、話の流れを読み違えていると、その先がすべてずれてしまいます。
段階②:設問を理解する(何を聞かれているか)
本文は読めていても、設問の問いを取り違えているケースです。「気持ちを答えなさい」と聞かれているのに理由だけを書く、「どういうことか」と問われているのに自分の感想を書く、といったずれがここで起きます。
段階③:答えを作る(書き方・まとめ方)
読めていて、聞かれていることも分かっている。それでも、要素を入れ忘れたり、文末が設問と合っていなかったりして点を落とす段階です。
どう見分けるか——間違えた1問で十分
切り分けは、間違えた1問について、子供に短く問いかけるだけでできます。
- 「この場面、どんな話だった?」と聞いてみる。うまく説明できなければ、つまずきは段階①(読む)にあります。
- 話せていたら、「この問題、何を聞かれてる?」と聞いてみる。答えがずれていれば、つまずきは段階②(設問)です。
- どちらもできているのに×だったなら、残るは段階③(書き方)です。
かかる時間は数分ほど。すべての問題でやる必要はなく、気になった1問だけで十分です。
段階が分かると、打つ手が変わる
つまずきの場所が見えると、次にやることがはっきりします。
- 段階①(読む)なら、文章の読み方そのものに戻る(文章を正確に読む4つの基本(記事04))
- 段階②(設問)なら、設問の読み取り方を確認する(説明文の設問パターン(記事41))
- 段階③(書き方)なら、答案の組み立て方を整える(記述答案の「型」(記事39))
「直してもまた同じ間違い」をくり返してしまうのは、多くの場合、つまずいた段階とは違うところを直しているからかもしれません。場所を見つけてから手を打つと、同じ間違いが少しずつ減っていきます。
やりすぎないことも大切
この切り分けは、毎回・全問でやろうとすると親も子も疲れてしまいます。気になった1問について、月に数回できれば十分です。完璧に診断する必要はありません。「今回は読みでつまずいたみたいだね」と、つまずきの場所を一緒に確かめられれば、それで役割は果たせています。
さらに、見つけたつまずきを短くメモして残しておくと役立ちます。「この回は設問の取り違え」「前回は読み違い」と間違いをストックしていくと、お子さんのつまずきの“くせ”が見えてきて、一緒に振り返るときの手がかりになります。とくに高学年になると、自分の間違いを少し離れて見られるようになってくることも多いようで、親子で同じ方向を向いて「次はここに気をつけよう」と話しやすくなるように感じます。
まとめ
国語の間違いは、「読む」「設問を理解する」「答えを作る」の3つの段階のどこかで起きていることが多いようです。
- 答案には結果しか残らないので、どこでつまずいたかは問いかけて確かめる
- 「どんな話だった?」「何を聞かれてる?」の2つの問いかけで、3つの段階を切り分けられる
- 場所が分かれば、打つ手が変わり、同じ間違いが減っていく
正解を教えるよりも、つまずきの場所を一緒に見つける。その積み重ねが、子供が自分で間違いに気づける力につながっていくように思います。
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