🕒 約6分で読めます
【中学受験国語】入試に出る作文・自由記述のコツ——白紙にしないための家庭の構え
国語の過去問を解いていると、読解問題の最後に「あなたの考えを書きなさい」「あなた自身の体験をふまえて書きなさい」といった設問が出てくることがあります。ふだんの記述問題と違って、本文の中に答えが見当たらない。子どもの答案をのぞいても、「これで合っているのか、親にも分からない」と戸惑ってしまう——そんな声は少なくないようです。
この記事では、こうした課題作文・自由記述と呼ばれる出題がどんなものかを整理したうえで、家庭で見るポイントを2つにしぼって書いてみます。
課題作文・自由記述ってどんな問題?
課題作文・自由記述は、本文を読んだうえで、その内容に関わるテーマについて自分の考えや体験を書かせる出題です。「筆者の意見についてあなたはどう考えますか」「本文をふまえて、あなたならどうするか書きなさい」といった聞き方で、字数は50〜200字程度のことが多いようです。
大事なのは、どの学校でも出るわけではない、という点です。出題するのは一部の学校で、出す学校では続けて出る傾向があるとも言われています。ですから出発点は、志望校の過去問にこの形式があるかどうかを確かめること。見当たらないなら、あわてて対策を始めなくてもよさそうです。
なお、公立中高一貫校の適性検査には400字前後のまとまった作文がありますが、あちらは専用の対策がいる別の世界です。この記事で扱うのは、国語の試験のなかに顔を出す短い作文・自由記述のほうです。
ふだんの記述問題との違い
ふだんの記述問題は、答えの材料が本文の中にあります。傍線部の前後を探せば、使うべき言葉が見つかる。ところが課題作文は、材料を自分の中から持ってくる問題です。本文をいくらにらんでも答えは書いていない——ここが、子どもにとっても親にとっても勝手の違うところのようです。
ただ、だからといって「じょうずな文章」が求められているわけではないようです。問いに正面から答えているか、そして理由や体験がひとつ添えられているか。評価の中心はそのあたりにあることが多いと言われています。気のきいた意見や立派な言い回しよりも、聞かれたことに素直に答えて、そう考えたわけをひとこと付ける。それで十分に形になると考えてよさそうです。
正解がひとつに決まらないぶん、書けば部分点を拾える余地も大きいようです。だからこそ、白紙のまま出してしまうのはとてももったいない。まず何か書く、という姿勢づくりは、ふだんの記述問題と共通です(→記述問題が書けない——白紙をなくす5つのステップ)。
家庭で見るのは2つだけ
子どもが書いた作文を前にすると、「この意見でいいのか」「文章としてどうなのか」と、つい内容の良し悪しを判定したくなります。ただ、正解がひとつではない問題ですから、そこを親が判断しようとすると行き詰まりやすいようです。
家庭で見るのは、次の2つだけで十分そうです。
- 問いに答えているか——「どう考えるか」と聞かれて、考えが書いてあるか。文末が問いにかみ合っているか
- 理由か体験がひとつ添えてあるか——「なぜなら」「たとえば」にあたる部分が、ひとつでも入っているか
この2つなら、国語の専門知識がなくても、答案を眺めて30秒ほどで確かめられます。内容が深いかどうか、表現がうまいかどうかは、見なくてかまいません。「ここが書けているね」と拾う加点法の目線は、記述問題の丸つけと同じ発想です(→親の記述採点——塾とズレない加点法の目線)。
書く前に、口でひとこと言わせてみる
それでも、鉛筆が止まったまま動かないことがあります。テーマを前に何も出てこないときは、書かせる前に、会話で1往復するのが助けになるようです。「これ、どう思う?」「どうしてそう思うの?」——親は聞き役に回って、答えを言わないのがこつです。口で言えたことは、そのまま書き起こしやすくなるように感じます。
逆に、書き上がったものに赤を入れすぎるのは、あまりうまくいかないことが多いようです。直されるほど子どもの作文ではなく大人の作文に近づいてしまい、本人も書くこと自体をいやがるようになりがちです。2つのポイントが入っていたら、あとは目をつぶるくらいでちょうどよいのかもしれません。
まとめ——出るかどうかの確認から
- 課題作文・自由記述は、どの学校でも出るわけではない。まず志望校の過去問で有無を確かめる
- 出るなら、目標は「白紙にしない・問いに答える・理由をひとつ」。じょうずな文章でなくてよい
- 親が見るのは「問いに答えているか」「理由がひとつあるか」の2つだけ。30秒で十分
本文に答えがない問題と聞くと身構えてしまいますが、見方を決めてしまえば、家庭で付き合いやすい出題でもあるように感じます。毎週きちんと練習させようとしなくても、大きな心配はいらないように思います。過去問で出会ったときに、白紙にせず何か書けていたら、それをまず認めてあげる。その積み重ねで十分なのだと思います。
