【中学受験国語】抜けた一文を戻す・文を並べ替える問題——「感覚」を「手がかり」に変えるコツ

🕒 約6分で読めます

テストの国語で、「抜けている一文を本文の正しい場所に戻す問題」や「ばらばらの文を正しい順番に並べ替える問題」につまずいた経験のあるご家庭は、意外と多いのではないでしょうか。

配点はそれほど大きくないのに、なぜか時間ばかりかかってしまう。気づけば他の問題に回す時間が足りなくなっていた——そんな「時間泥棒」になりやすい設問でもあります。後回しにされがちで、対策が手薄になりやすいところかもしれません。

ただ、この種の問題には、感覚に頼らずに解くための手がかりがいくつかあります。今回は、その考え方を整理してみます。

目次

なぜ「難しい」と感じやすいのか

この問題が安定しにくいのは、多くの場合「本文を全部読み直して、なんとなく合いそうな場所に入れる」という解き方になっているからのようです。

文章全体を何度も往復するので時間がかかります。そして「なんとなく」で判断しているため、合っているときと外れているときの差が自分でも説明できません。これでは、次に似た問題が出ても再現できないことが多いように感じます。

逆に言えば、「どこを手がかりにすればよいか」がはっきりすると、探す範囲が絞られ、判断にも根拠が持てるようになります。

考え方の土台——文章は「文のつながり」でできている

まず押さえておきたいのは、文章は一文一文がばらばらに置かれているのではなく、前の文と次の文が手をつなぐようにつながっている、ということです。

並べ替えや脱文挿入は、その「つながり」を見つけるパズルだと考えると、ぐっと取り組みやすくなります。ジグソーパズルでピースの形を見て隣を探すように、文と文をつなぐ「のりしろ」を探していくイメージです。

その「のりしろ」になりやすいものが、主に三つあります。

手がかり①——つなぎ言葉(接続語)

一つめは、文の頭にある接続語です。

接続語は、前後の文がどんな関係にあるかを教えてくれる標識のような言葉です。たとえば、ある文が「しかし、結果は予想と逆だった」で始まっていたとします。「しかし」は前の内容をひっくり返す言葉なので、その前には『予想どおりになると思っていた』という内容の文が来るはずだ、と見当がつきます。

「だから」なら前に原因、「つまり」なら前にまとめる前の説明、というように、つなぎ言葉は前の文の中身をかなり限定してくれます。挿入する文や並べ替える文の頭に接続語があるときは、まずそこに注目すると手がかりになりやすいです。

手がかり②——指し示す言葉(指示語)

二つめは、「その」「これ」「そうした」などの指示語です。

指示語は、前に出てきた何かを指す言葉です。ということは、指示語を含む文の前には、その「指される相手」がどこかに置かれているはずだ、と考えられます。

たとえば「その方法はすぐに広まった」という文があれば、「その方法」が指す『何らかの方法』を説明した文が、前のどこかにあるはずです。指示語が指す相手を探すことで、文と文の順番が決まっていきます。

手がかり③——くり返し・話題のつながり

三つめは、同じ言葉や同じ話題のくり返しです。

ある文に「リサイクル」という言葉があり、別の文にも「リサイクル」が出てくるなら、その二つは近い場所でつながっている可能性があります。同じ話題を扱っている文どうしは、隣に並びやすいからです。

接続語も指示語もない文に出会ったときは、この「同じ言葉・同じ話題が橋になっていないか」という視点で見ると、糸口が見つかることがあります。

解く順番のコツ

ばらばらの文を並べ替えるときは、いきなり全部の順番を決めようとすると混乱しやすいようです。

そこで、「これとこれはつながる」と確信できる二文から先に組にしていくと、迷いが減るように感じます。確かなところから固めて、残りを当てはめていくイメージです。

そして最後に、できあがった順番で通して読み返すことが大切です。声に出して読んでみて、引っかからずに自然に流れれば、つながりが取れている合図になります。逆に、どこかで話が飛んだように感じたら、その近くを組み直してみるとよいかもしれません。

家庭でできる小さな練習

この感覚は、特別な教材がなくても少しずつ養えます。

問題集や過去問にこの種の設問が出てきたとき、答え合わせのついでに一問だけ、「なんでそこに入ると思った?」とお子さんに理由を一言たずねてみてください。「『しかし』があったから」「『その』が前を指していたから」と言葉で説明できれば、手がかりを意識して使えている証拠です。

かかる時間は三十秒から数分ほど。毎回でなくても、気づいたときに一問で十分です。忙しくてできない週があっても、まったく問題ありません。続いた回数が少しずつ積み重なっていく、くらいの気持ちで大丈夫です。

まとめ

抜けた一文を戻す問題も、文を並べ替える問題も、感覚で当てにいくと時間と精度が安定しにくいものです。けれども、「つなぎ言葉」「指し示す言葉」「くり返し・話題のつながり」という手がかりに目を向けると、根拠を持って解けるようになっていきます。

そして、文と文のつながりを意識する力は、この設問だけでなく、文章全体を正確に読む力にもつながっていきます。配点以上の収穫が得られる、おすすめの練習どころかもしれません。

あわせて読みたい

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

東大理系学部卒。金融機関勤務。共働き、子供3人。
大学時代に中学受験国語の家庭教師を経験し、予備校の論理的読解メソッドを小学生向けに応用。
15年以上のブランクを経て、自分の子供の中学受験をきっかけに再び国語と向き合う。
ChatGPT・Claude・Geminiの有料プランを日常的に使い分け、記述添削や語彙学習に活用。さらに、日々の情報収集や定型作業はAIで自動化する仕組みを自分で組んで回しているので、AIの便利さも限界も実感しています。だからこそ「AIに丸投げせず、最終判断は親」を軸に、「理系パパ × AI × 国語」の視点で、忙しい共働き家庭でも実践できる学習法を発信しています。

目次